2009年3月30日月曜日

怒りについて


 

怒りについて色々な教典や清浄道論などに説かれていますので参考にご紹介します。

そんなことは既に知っているけど他にどうすればいいか聞かれる場合がありますが仏教以外の方法は、別の人に聞いてください()

 

9つの怒りの対象の他に理由なく怒るというのが入っています。例えば天気が良くて腹が立つようなものです。天気が良いことによって問題が在れば分かりやすのですが、なぜか怒り起こるとあります。

1.         自分の利益を損なうようなことを現在行っている

2.         以前行ったことがある

3.         将来行うだろう

4.         自分の好きな人の利益を損なうようなことを現在行っている

5.         以前行ったことがある

6.         将来行うだろう

7.         自分の嫌いな人の利益になることを現在行っている

8.         以前行ったことがある

9.         将来行うだろう

 

理由はどうであれ怒りを正当化したら怒りは続きますので解決策

 

【怒りを取り除く方法】

1.         慈悲の瞑想を親しい人と嫌いな人で何度も交互に行う。

2.         たとえ鋸で自分の身体を切られたとしても怒りを起こすべきではないという釈尊の法話を思い出す。

3.         嫌いな人の良い身体、言葉、心の行為を思い出す。

4.         怒らないように自分に言い聞かせる。

5.         自分が怒れば自分だけが悪い結果を受けるだけだ

嫌いな人が私に対して怒れば、彼が悪い結果を受けるだけだと自他の業と業果について考える

6.         釈尊が菩薩のときに怒りを起こさなかったかというジャータカ物語を思いだす。

7.         輪廻の中で両親親族などにならなかったものはいないと思い、嫌いな人も過去に自分の親だったと思い怒りを取り除く。

8.         慈の11の利益を思い出す(よく眠れる、目覚めが良い、悪い夢を見ない、人から好かれる、神から好かれる、神々が守ってくれる、武器・火・毒などから逃れられる、集中しやすい、顔が綺麗になる、死ぬ前に意識がはっきりしている、禅定に達することが出来れば梵天界に生まれる)

9.         自分は誰に怒っているのかと考え、嫌いな人を髪の毛、体毛、爪、歯、皮膚、に分けたり、色受想行識の五蘊に分けるなどして怒りの対象である人は存在しないと考える

10.     嫌いな人にプレゼントする() 与えることで誤解などがとけ関係が改善するかもしれません。

以上が清浄道論からです。

11.     嫌いな人に哀れみの心を起こす

12.     捨の心をおこす

13.     嫌いな人のことを考えないようにする

14.     怒りの心の悪い結果を考える

残りはスッタニパータの註釈書からです。

【怒りの悪い結果】

怒っているときの顔は醜く、たびたび起こっていると普段も醜くなる

よく眠れなくなる

怒りは何の利益も生まない

財産などが無くなる

仲間が減り評判が悪くなる

友達を失くす

来世で悪趣に生まれる

 

ウエブーサヤドーという有名な大長老のお寺の近くで二頭の牛が喧嘩をして暴れていました。そして突付き合いながらサヤドーのお寺の敷地に入ってしまったそうです。今まで怒り狂っていたのに突然二頭の牛はお互いに傷を舐めあいだしたそうです。それを観ていた農夫が驚き、サヤドーの慈悲の力を畜生でさえ分かるのに人間である自分が修行しないでどうするのだと考え瞑想に励んだそうです。

幸せでありますように。