初心者の特に瞑想の障害となるのは痛み、思考(妄想)、眠気です。
座るのに慣れてくると痛みはそれほどでなくなりますが、考え事が止まらなくなったりします。
やっと考え事が少なくなったかと思うと眠くてどうしようもなくなり、場合によっては寝てしまいます。
最悪なのが、自分が居眠りしているのに良い瞑想状態だったと勘違いすることです(笑)
姿勢が崩れずに寝ていればまだ勘違いするのも分かりますが思いっきり猫背になっていても、自分では集中出来ていると思っている人がたまにいます。
(始めから猫背なら分かりませんが)
これは単純に睡眠不足というより瞑想の障害としての惛沈睡眠です。
惛沈睡眠の反対の力は精進です。精進の力が弱いと眠くなるし、眠くなるので精進の力が落ちてきます。
そして心の対象を取る働きが弱くなるので有分(過去生の結果としての心、異熟心)に落ちるといわれています。
普段、起きているときでも心の流の間間に有分心が生じていますが、熟睡しているときは有分心が生じ続けている状態といえます。
心の対象を取る働きが弱くなると、その反対の尋が必要です。
対象に心、心所を向かわせるという働きです。
眠れないときは考え事が多く止まらない場合がありますが、これは尋の働きが活発になって新しい対象に次々に心を向かわせているのです。
眠りたいときは眠れず、起きていなくてはいけないときに眠くなるのは困ったものですね。
身体が疲れて寝るのは惛沈睡眠とはいいません。なぜなら煩悩が完全にない仏陀や阿羅漢でさえも寝るからです。しかし前後に惛沈睡眠という不善心所は起こりません。食べ物に対する貪欲(lobha)はなくても身体を維持するために食べたいという意欲(chanda)は悟ってもあります。
【瞑想中に眠くなった場合の対処法】
眠気が無くなった時点で元の瞑想法に戻してください。
眠気に対してサティを入れる(気づく、念、ラベリング)
姿勢が崩れていたらゆっくりと念を持って姿勢を正す、伸ばす。
意識的に念を持って長めの腹式呼吸を何度かやる。
心の中のラベリングの声を鋭く強く大きくしてみる。
それでも眠い場合は目を開けて念を持って光を見る。
ゆっくりと立ち上がり立つ瞑想か歩く瞑想に切り替える。
念を持って顔をお洗いに行く。
ヴィパッサナーにはなりませんが眠気をとるために
心の中で光がイメージする。
それでも眠い場合は心の中でお経を唱える。
仏教の教義について考える。
最後には念を持って横になって眠る(笑)
瞑想のたびに眠る癖をつけないようにしてください。
歩く瞑想を長めにやり座禅の時間を減らすといいかもしれません。例えば40分歩行瞑想20分座禅(歩行瞑想を先にしてください)
【お知らせ】
熱海の瞑想会の予約をして直前のキャンセルはおやめください。