スメーダ菩薩が仏陀、一切知者、正自覚者(sammæsaµbuddha)になるまで四大阿僧祇劫と10万世界の間、普通の人が出来ないような徳を積み続けた十種類の波羅蜜(尊い人、菩薩の実践・完成行)があります。
水に満たされた鉢をひっくり返すと鉢の中の全ての水が流れ出るように、お布施する物の価値に関わらず、お布施を受ける人がいれば水がめの例えのようにお布施すること。
お布施に関して波羅蜜を分けると
①品物をお布施するのが波羅蜜 pæramø
②自分の手足などをお布施するのが上波羅蜜 upapæramø
③自分の命をお布施するのが最勝波羅蜜 paramatthapæramø
II. 戒波羅蜜 søla pæramø
ある動物は自分の尻尾が何かに引っかかったとき尻尾が傷つくの嫌がり、その場所で死ぬまで過ごすように自分のを命がけで守ること。
別解脱律儀戒(守る人を解脱させる防護となる戒、227戒など、信)、
根律儀(眼耳鼻舌身意の六根の防護という戒、念)、
正命遍浄戒(正しい方法で収入を得て生活する戒、精進)、
資具依止戒(正しく自覚した上で衣食住薬などの資具を受用すること、慧)
III. 出離波羅蜜 nekkhmma pæramø
監獄の中で長い間虐待されている人が、その監獄に執着がなく自由になりたいように、欲界、色界、無色界という全ての世界に生まれるということを監獄と智慧で観察し出離を願うこと。出家すること。
IV. 智慧波羅蜜 paññæ pæramø
出家者が貧富を選ばずに托鉢していくように、智慧の大小に関わらず教えを受けるためにつ近づき質問して智慧波羅蜜を積んでいくこと。
V. 精進波羅蜜 vøriya pæramø
百獣の王、ライオンが何者も恐れないように精進すること。
VI. 忍波羅蜜 khantø pæramø
大地に綺麗な物を捨てて汚いものを捨てても全てのものに対して好き嫌いがなく平静なように忍波羅蜜を積むこと。
VII. 真実語波羅蜜 sacca pæramø
星星が季節に関わらず自らの軌道を進むように、状況に関わらず真実を話すこと。
VIII. 決意波羅蜜 addhi¥¥hæna pæramø
決意すること。ジャータカの中にテーミ王子の物語があり王子は出家するまで聞こえない、話せないようなふりをして過ごすと決意するようなことです。
IX.. 慈 mettæ pæramø
水は善人、悪人に関わらず暑い日に水浴びすれば体を冷やし汚れを落とすように、敵であれ友であれ差別せずに慈を起こすこと。
X.. 捨波羅蜜 upekkhæ pæramø
苦しければ怒りが生じやすく、楽があれば欲が生じやすいので、どちら側にもにも揺れ動かされないで平静であること。ここでも大地の例えです。
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