渇愛とは
① 随眠渇愛
② 纏渇愛
③ 犯罪渇愛の三種あります。
随眠渇愛とは衆生の蘊の相続に常に潜んでいるといわれている渇愛です。
随眠渇愛は生住滅というようにはっきりと生じるものではありません。
マッチの先の火薬に火が生じる力が潜んでいるように、潜んでいるのさえ分からないようにある渇愛です。
纏渇愛とは所縁と触れることにより蘊の相続の中に生起する渇愛の種類です。
マッチを擦って火がついた状態です。
犯罪渇愛とは蘊の相続に生じた渇愛を抑えることができず実際に言葉、身体の行為によって悪行をなすような渇愛です。
マッチの火がついて持っているマッチ棒が燃えた上に他の場所をも焼くようなものです。
この三種の渇愛の中で随眠という渇愛は生住滅としてはっきり存在する渇愛ではありません。
はっきり生じていない渇愛なので随眠渇愛は地獄、畜生、餓鬼、阿修羅という悪趣に直接落とす働きはありません。
しかし、随眠渇愛があれば纏渇愛や犯罪渇愛の原因となり機会があればそれらを生じる可能性があります。
それらが生じると大変です。
それらが地獄まで落とす力を持っていますから。
続く